ペットといると心がほっとするのは「オキシトシン」の働き
「オキシトシンの効果とは?ペットとの触れ合いで増える「幸せホルモン」について書かせていただきました。
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「人と犬が視線を交わすことで、双方にオキシトシンが分泌される」ことを研究し
論文を執筆されたのは麻布大学の菊水教授です。
この論文はScience誌に掲載され話題を呼びました。こちら母校、麻布大学のサイトです。
幸い、昨年の菊水先生の講演を聴く機会がありました。オキシトシンに興味をもったのもこの講演がきっかけです。
実際実験しているビデオを見ながらのお話はわかりやすく、本当に興味深いものでした。
特に、3月11日の震災で避難をする際、家に置いていかざるを得なかった犬たちに飼い主さんたちが再会する映像は、こみ上げてくるものを抑えるのが大変でした。
限られた時間のなかで、飼い主さんと犬が大喜びで再会します。そしてお腹が空いている犬たちにフードを食べさせます。
夢中になって食べている犬たち…食べているうちに飼い主さんたちはもう時間がなくなり、そっとバスに乗って立ち去ります。
しかし犬は気づいてバスを追いかけてきます、必死になって走ります。お腹ペコペコで本当はフードを食べたいはずなのに、それよりも飼い主さんのそばにいることの方が犬にとっては重要なのです。
その時の映像が目に焼き付いて離れません。飼い主さんたちはどんなにつらかったでしょうか。人と犬の絆について本当に考えさせられました。
そして「犬に白目がある」といわれて初めて「そういえばそうだった」と気づきました。
そして4年前に虹の橋に行ってしまった私の犬クッキーも、散歩しながらこちらをちらちら振り向いていた!と思い出しました。
思い起こせばその顔はまるで「散歩たのしいよね!」と言っているようであり、「もうちょっと歩きたいなあ」と言っているようでもありました。
申し訳なさそうに、上目遣いでこちらをみるときもありました。
たいてい近くには無残に引き裂かれたクッションがあったり、食卓のトーストがなぜかなくなっていたりしていました。悪いことしちゃったとわかっていたのですよね。
もっと早く気づいていれば、もっと早く知っていれば、クッキーとの暮らしもまた違ったものになっていたかもしれません。
クッキーをたまに実家に連れて行っていたのですが、けんかっ早い両親が口論を始めるとすぐに立ち上がり、父と母それぞれの顔を見ながら一生懸命前足でタッチしていたのを思い出します。やめましょうよって言っていたんだろうなあ。
その姿にみんなが笑ってしまうので、けんかは終わり。犬ってすごいなと思います。
ちなみにクッキーは子供を私が叱り始めるときは、すっ飛んで逃げて行っていたのですが…何かとばっちりが来るとでも持ったのでしょうか。
今は猫を2匹飼っています。疲れた時に寄り添ってくれる(気がします)。この子たちと過ごす時間を大切にしようと思います。
ちなみに菊水先生は、人だけではなく動物も気持ちいいと思っていることがオキシトシンの分泌には大切とおっしゃっていました。
お互いが気持ちいい、ほっとすると思うことが大切なのですね。